2017年11月27日、大津市の環びわ湖大学・地域コンソーシアムにおいて、エコ通勤研究会の初の公開セミナーが盛会のうちに終了しました。
滋賀グリーン購入ネットワーク内に今年8月に立ち上がったばかりのエコ通勤研究会。エコ通勤の推進に向け、4社と2自治体、2市民団体からコアメンバーが参加して、ミーティングを重ね準備してきました。
県内外から34名が参加したセミナーの模様を報告します。
「エコ通勤で経営をステップアップ!
効率的に 健康的に 環境配慮型に組織が変わる
『エコ通勤優良事業所認証』取得のススメ」
エコ通勤とは、「エコ通勤優良事業所認証」とは、その意義とメリットについて、国土交通省 近畿運輸局の橋本朋彦さん(交通政策部環境・物流課課長補佐)よりお話しいただきました。
続いて、県内の事業者4社から取組が報告されました。
●「エコ通勤アンケート」による意識調査 -私たちにできる環境活動への取り組み-
アインズ株式会社の村田均さん(購買部 部長)から、エコ通勤の取組の最初のステップである従業員アンケート調査の内容を中心に報告されました。
●エコ通勤から見る滋賀銀行の環境経営-アンケートによる実態把握で自転車通勤と従業員の健康を推進!-
株式会社滋賀銀行の徳地敦士さん(人事部厚生グループ調査役)から、自転車通勤者への手当の拡充などの自転車通勤推進の取組などが報告されました。
●公共交通事業者として「エコ通勤優良事業所」認証を受けるまで -アンケートを通じて、従業員自らが事業の重要性を認識-
近江鉄道株式会社の山田史さん(人事部課長)は、公共交通事業者としてすべての従業員に原則マイカー通勤を禁止し、自社事業の意義をあらためて理解してもらう取組を報告されました。
●エコ通勤が難しくても車利用は減らせる!-社用車レンタルとエコ同乗システムでCO2と経費を削減-
株式会社木の家専門店谷口工務店の佐藤恭子さん(設計部カスタマーセンター課)から、エコ通勤が難しい郊外の立地の会社として、社用車の効率的な活用システムにより車利用を減らしている取組が報告されました。
後半は、コーディネータの佐々木和之さん(輪の国びわ湖推進協議会事務局長)の進行で、各報告への質問や感想を元に、参加者全員で意見交換を行いました。
エコ通勤で会社負担のコストはどう変わったか、車同乗や自転車通勤の際の事故対応はどうなるか、社員への意識づけはどうすればよいか、さらには社会における公共交通の重要性やまちづくりのあり方にまで議論は及びました。
最後に、事業者や個人のエコ通勤を支援する制度として、滋賀県からはエコ通勤コンシェルジュの活用の呼びかけ、守山市からは自転車購入への補助金の報告、近江鉄道株式会社からは環境定期券の紹介がありました。
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アンケートでは、各社の実践報告が参考になったとの声が非常に多く、また新たにエコ通勤研究会に参加したいという方も複数あらわれ、手応えを感じました。
環境パフォーマンスを上げるための活動の一つとして、エコ通勤に取り組む事業者が増えていくことを期待しています。
エコ通勤研究会では、メンバーを随時募集しています。ひとつの事業者では限界があることでも、みんなで知恵を出し合えば解決できることがあるかもしれません。ご関心がありましたら事務局までご連絡ください。あなたのご参加をお待ちしております。
左から近畿運輸局の橋本朋彦さん、アインズ株式会社の村田均さん、株式会社滋賀銀行の徳地敦士さん
左から近江鉄道株式会社の山田史さん、株式会社木の家専門店谷口工務店の佐藤恭子さん、滋賀県交通戦略課の森陽介さん
エコ通勤の具体的な進め方の手引きや、エコ通勤優良事業所認証制度については、「エコ通勤ポータルサイト」をご覧ください。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/ecommuters/index.html